前回記事に続く「もう1つのマストアイテム」の話題です。
かねてからSTALOGでも紹介記事を掲載していた、タレント・眞鍋かをりさん(愛媛県西条市出身)によるココログの看板ブログ『眞鍋かをりのココだけの話』がこのほど書籍化され、去る8月29日(月)から順次全国の書店で発売されています[インフォバーン刊/四六変形判(120×187mm)・334ページ・税込1,365円]。若手芸能界の名文家とまで評されている彼女の記事群が、いよいよ文学作品と肩を並べる形で本屋さんの店頭に姿を見せたのです。
大都市圏では前週土曜から店頭に並んでいたというところも多かったようですが、その日が全国への出荷開始日だった模様で、実物がわが高知市に到着したのは公称発売日より1日遅れの30日(火)。@niftyからの発売直前情報にあったようなポスター類の掲示もなく、その扱いはごく普通の平積み新刊書並み。“IT時代の申し子”の取り上げ方も地方書店ではこんなものか…と思いつつも、STALOGのサブタイトル上でトレンドウォッチャーとなることを宣言した建前、発売当日に同書へと飛びつきました。
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ブログ本の存在については「紙とインクと人件費の無駄遣いだ」として否定的な意見も少なくないのですが、私自身は「新しいテキスト文化のあり方」としてこれを大いに認めています。
……それまでインターネットを通してしか見られなかった優れたコンテンツが、誰でも日常的に接することのできる“紙のメディア”として世に出され、その結果より多くの人に評価される。また、一度そのコンテンツに接したことのある者でも、思い立った時にその内容を自由にチェックし、再評価することができる。
天変地異やサーバ事故、または人的要因によって一瞬にして消え去るかもしれないデジタルデータが、印刷物に形を変えて半永久的に生き続ける。
さらには書籍となることで、各記事に文芸や評論としてのより高い価値が生まれる……。
特に「デジタルデータが一瞬にして消える」という点については、アメーバブログの一番人気サイト『実録鬼嫁日記』のように、書籍化に合わせて初期の記事がごっそり削除されてしまったという例もあるため、意外と油断ならないのが実情。ココログにも最大300MB(「プロ」プラン)というサーバ容量の縛りが存在している以上、そこにUPされていた古い記事がいつ消されたとしても、ブログを見る側からは何も文句を言えません。ですから、優れた才能の持ち主によるコンテンツが半永久保存化されることには、非常に大きな意義を感じるのです。
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さて、書籍版『ココだけ』に収録された記事はといえば、記念すべき初エントリー「皆様、コンニチワ★★★」(2004/06/30)から、同書発売の公式リリースに当たる「ご報告」(2005/07/02)までの全89本。ブログ界全体に“眼鏡っ娘ブーム”を巻き起こした傑作写真投稿「なりきりTommy february6」(2004/07/12)も含まれています。一気に読み切ろうとすれば大変な文章量であることに驚かされますが、眞鍋さんの撮りおろしポートレート写真が適度な間隔でこれらに差し挟まれており、あたかも彼女のトークショーをその場で見ているかのような感覚で読み進めることができます。
記される場所が画面から紙面へと変わっても、エンターテイナーとしての第一級の感性で書かれた「超日記」が持つ空気感に、変化はほとんど見られません。もちろん、独特の文字強調に象徴される高度なテキスト表現技法は、モノクロ印刷の紙面上でもしっかり健在。各記事に続く後日談的な追記もなかなか面白く、中には風化しかけていた過去の記事に生気を取り戻させている例もあって、本当に一字一句から目が離せなくなってしまいます。
「これはもはや並のブログ本ではない。IT世代が本当に追い求めていた、新しいエンターテイメント・エッセイの形を提示したものだ」…掲載当時に私がまだ知らなかった過去記事を読み返してみるにつれ、そんな思いを同書に抱き始めました。
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と、ここまで書籍版『ココだけ』のメインコンテンツについてばかり述べてきましたが、同書には前述のポートレート写真全27点のほか、ブログ登場店の紹介コーナー、ブログ未掲載のケータイ写真を集めて作られたミニアルバムなど、眞鍋ファン垂涎のコンテンツも満載。さらに、ブログの持つ効用やその作り方の基本、眞鍋さん自身が語るブロガーとしての心得など、市民ブロガーにとって有益な情報をまとめた巻末特集もあり、野口札+αという価格設定以上に“お買い得な仕様”となっています。
地方書店のオーナーの皆さん、「ブログ本なんて…」と言いながら今の扱いを続けていたのでは、いずれ大魚を逃しますゾ!
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[STALOG関連記事]
●「“女王”が教えてくれるもの」(2005/07/23)
[他ブログの関連記事]
●古田敦也公式ブログ「ここだけの話」(2005/09/02)
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【9/21追記】
眞鍋さんのブログ本は、初版3万部が相場とされるタレント関連書籍の中で異例の5万部スタートとなったそうですが、「市民の“IT熱”がまだ低い」といわれる高知市内でも売り切れとなる書店が現れるなど、全国的に高い人気を博しています。
どうしても最寄りの書店で入手できないという方は、当ブログの左サイドバーにある「おすすめの書籍」から、同書のオンライン予約をご利用ください。
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【2006/02/12追記】
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どうやら、人気の女性タレントさんの名前を記事中で引き合いに出すと、ハッカーに狙われやすくなる傾向があるようです。
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